Cucina Italiana
クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第9号
「料理研究家アントネッラ:海老リングイネのレシピ/
元気なスーパー、ウニコープ・フィレンツェ」
はじめに
フィレンツェ郊外在住の、アントネッラ・ラマッキアさん、最強のイタリア家庭料理のスーパーマンマです。家庭料理のレパートリーも広く、トスカーナ料理のみならず、南イタリア料理やシチリア料理などの地方料理も大得意としています。
フィレンツエの何軒かレストランの厨房を任されたり、サマーシーズンになるとキャンティ地区のアグリツーリズモのレストランのメインシェフになったり、自分で料理教室を開催したり、子どものためのイタリアスイーツ教室を開催したり、料理研究家としても大活躍しており、フィレンツエでは有名な方です。
アントネッラさんは、外国人向けにス イート・オケージョン(甘い時間)という料理教室を開催しています。この中から、クッチーナ・イタリアーナにお料理情報を提供いただけることになりました。
第9回は、イタリア家庭料理のスーパーマンマ・アントネッラさんの海老リングイネのレシピと、トスカーナの元気なスーパーマーケットのウニコープ・フィレンツェをお知らせします。
協力者の紹介と刊行予定
→http://www.ivc-net.co.jp/food/mailmaga/2016/publish.html
アントネッラのスイート・オケージョン(甘い時間)
「ジェイミィ・オリバーのリングイネ」
アントネッラさんがロンドンに行くと必ず立寄る人気イタリアンレストラン「ジェイミィ・オリバー」。ここはロンドンでもピカ一です。その中でも誰でも一番美味しいというのが海老リングイネです。リングイネは3mmぐらいに平状(正確には楕円)になったパスタで、味のしっかりしたソースと相性が良いと言われています。ジェイミィ・オリバーのリングイネを,アントネッラさんが美味しく再現しました。
<材料> 4人分
殻付きキングサイズの海老 12匹
アンチョビの切り身 4切れ
熟したチェリートマト 200g
完熟トマト400gの缶詰1個、大き目のルッコラ一握り
新鮮な長い赤い唐辛子1個、ウイキョウの1/2の球
サフラン1つまみ、タマネギ1個、レモン1個
辛口の白ワイン1/2カップ、ニンニクの2かけ
リングイネ 320g
1.海老を剥いてください。頭と殻はとっておいてください。
4匹の海老は背中に切り込みを入れて、蝶のようにしてください。残りの海老は切ってください。
2.サフランをボールに入れ、少量の熱湯を注いでください。
大きなソース作り用の平鍋に海老の頭と殻を置き、オリーブオイル少々と刻んだタマネギを加えます。タマネギが柔らかくなるまで炒め、お湯に浸したサフランとアンチョビを加えてください。
3.白ワインを1/2カップ加えて、蒸発させます。そして、裏ごししたトマト、缶詰1杯分の水と塩と胡椒ひとつまみを加えてください。
15分ほど調理してから、さっと混ぜ合わせ、こし器に通してください。ソースができます
4.リングイネを湯がくために大きな鍋に塩水を入れ、リングイネを湯がいてください。
5.ニンニクと赤唐辛子の皮をむき、細かく切って、チェリートマトを四等分してください。きれいに、ウイキョウをスライスしてください。
次に大きな鍋に入れて、エクストラバージンのオリーブオイルをざっとふりかけ、ニンニクと赤唐辛子を加えてください。蝶状のむき身の海老を入れ、60秒後に刻んだエビ、チェリートマト、そして、ウイキョウを鍋に入れてください。ソースを加え、グツグツ煮込んでください。
6.リングイネの水気を切って、ソースの上に置いてください。軽くまぜあわせて、4つに分けてください。リングイネにルッコラをのせ、絞ったレモンのジュースをかけて、完成です。召しあがれ。
トスカーナの元気なスーパーマーケット
ウニコープ・フィレンツェ
トスカーナのコープは元気いいです。新鮮ですし、食材も豊富ですし、カラフルですし、スーパー歩き、楽しいです。イタリアで有名なスーパー、ミラノのエッセルンガより、農業事業者に近いトスカーナのコープの方が断然お薦めです。お土産を探すのにも最適です。郊外にある大型コープはイタリア食材の宝庫で、市内にあるスーパーとは比べものにならないほど様々なイタリア食材が揃います。
イタリアに数ある地方生協の中で、ウニコープ・フィレンツェは突出した2つの個性を持っています。そのひとつは、最も面積の狭い地方ブロックエリアでありながら国内最大の売り上げを誇り、当該地域においては競合他社よりも価格において高い優位性を維持しているということです。
二つ目の個性は、オリジナルブランド「fior fiore」を持っているということです。例えば、NO OGM(遺伝子組み換えでない食品)に配慮していたり、素材を純度の高いものしたりと、直接コープが契約しているこだわり農園やお菓子屋からきているものです。
入り口を入るとすぐ正面に青果が並び、そこを囲むチーズ、加工肉、精肉、魚介売り場が奥へといざなう作りになっています。この青果売り場で扱っている商品の半分以上を、地元トスカーナ産が占めていることも注目されます。この「メルカート」売り場を越したあとは、それぞれの店舗の地域性や客層に沿って求められるマーチャンダイジング(商品企画)および売り場展開となっています。プライベート・ブランド商品の開発も進んでおり、イタリアではやりの「寿司」等も売っています。またワインへの取り組みも熱心で、大きな収益源としています。
ウニコープ・フィレンツェ→http://www.coopfirenze.it/
次回予告
次回は引続き、45000軒のピッツェリアやファストフードの切り売りピッツァがあるイタリアのピッツァ事情と日本にも出店したミラノのパンピッツァ・スポンティーニをご紹介します。
協力者の紹介と刊行予定
→http://www.ivc-net.co.jp/food/mailmaga/2016/publish.html