Cucina Italiana

クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第54号

フードコーディネータ・中島洋子の部屋
牛ひき肉の肉団子トマトソース煮込みのレシピ

はじめに



 フィレンツェ在住のイタリアン・フードコーディネータの中島洋子さんは、日本に帰国時に、フィレンツェの自宅で教えている1日イタリア料理レッスンを日本で開催しています。この機会に、実際の料理教室がどのようなものであるか、弊社代表伊藤の夫人と長女に体験してもらいました。
 
 中島さんは、日本で購入出来る食材で、どれだけ本場の味を実現できるか苦心されていました。でもそのかいがあっておいしいイタリア料理が再現できました。伊藤夫人によると、お料理はやはり手間ひまかけるとおいしいものが出来ると再認識されたとのことです。
 
 第54回ではイタリア料理レッスンのメニューの紹介と、牛ひき肉の肉団子トマトソース煮込み(ポルペッタ アル スーゴ)のレシピを掲載します。
 
中島さんのフィレンツェで1日だけ料理教室
http://www.ivc-net.co.jp/food/toscana/example.html
 
協力者の紹介
http://www.ivc-net.co.jp/food/mailmaga/2016/publish.html
 
1号から20号の刊行概要
http://www.ivc-net.co.jp/food/mailmaga/2016/publish2.html
 
21号から40号の刊行概要
http://www.ivc-net.co.jp/food/mailmaga/2016/publish2.html

 

出張イタリア料理レッスンのメニュー


 フィレンツェで開催する料理レッスンのコンセプトをベースに、料理を一緒に作り、最後に中島さんが持ち込んだワインと一緒に味わってイタリア料理を楽しむものです。開催場所はお客様の台所となります。今回の開催場所は伊藤家長女の暮らす世田谷区のマンションです。出張料理教室の場合、食材は受講者の側で用意します。バルサミコ酢やブイヨン等の判断しにくいものは、中島さんが用意します。当日のメニューは次のとおりです。
 
・アンティパスト(前菜):バジル風味のトマトと黒オリーブペーストのブルスケッタ
・イタリアのパン:ジェノバ風フォカッチャ
・セコンドピアット(第2皿):牛ひき肉の肉団子トマトソース煮込み
・コントルノ(付け合わせ):ポテトとさやいんげんの付け合わせ
・ドルチェ(デザート):パンナコッタ バルサミコソースがけ
・ワイン:イタリアのDOC*ワイン「Pignoletto」
・リモンチェッロ(レモンのリキュール酒)
 
*D.O.C.とはEU法である「原産地名称保護制度」に準拠した原産地統制呼称制度で、主としてワインに適用されている品質基準。良いワインの基準となっています。
 
<伊藤家長女のコメント>
 先週末に教わったイタリアンはお気に入りの器をフル稼働させて楽しみました♩
(長女は熱海のうつわ屋さんMy Tableの店主のゆいニャンです)
肉団子のトマト煮込みが信じられないくらいおいしかった…
 恐ろしく時間掛かったんですけど、すっごくおいしくて、たまにはいいなと思いました
 
ゆいニャンのうつわ屋さんMy Table
https://www.facebook.com/mytable.atami/

 

牛ひき肉の肉団子トマトソース煮込み
(ポルペッタ・アル・スーゴ)のレシピ



<肉団子の材料>
牛ひき肉:       400g
食パン: 6枚切り食パン1枚
レモンの皮のすりおろし:1個分
卵:          1個
牛乳:       1/2カップ
イタリアンパセリ:10g(刻んだもの大さじ1杯強)
にんにく: 1かけ(みじん切り)
パルメザンチーズのすりおろし:60g
パン粉:        適量
ナツメグ、塩、胡椒:  少々
 
<トマトソースの材料>
角切りのトマト缶:   1缶
オリーブオイル:    適量
バジルの葉:      8枚
玉ねぎ:       1個
塩、胡椒:       少々
水:       1/2カップ


<作り方>
1.食パンの白い部分をちぎって牛乳に10分位浸します。
 
2.パルメザンチーズをおろします。
 
3.トマトソースを作ります。
・ 玉ねぎをみじん切りにし、鍋にオリーブオイルを入れてみじん切りにした玉ねぎを炒めます。
・ 玉ねぎを炒め終わったら、トマトの缶詰を漉したもの、水1/2カップ、塩、胡椒を加えて、ふたをして中火で20分位煮ます。途中でバジルの葉をちぎって入れて煮ます。
 
4. 肉団子を作ります。
・ イタリアンパセリとにんにくをみじん切りします。
・ レモンの皮をすりおろします。白い部分は苦みがでるので黄色い皮の部分のみすりおろしてください。
・ ボールに、牛ひき肉、パルメザンチーズ、レモンの皮、にんにく、イタリアンパセリ、卵、塩、胡椒、ナツメグ、牛乳に浸しておいたパンを加えて、手でよく練ります。
・ 柔らかければ追加のパン粉で、固ければ卵をもう1つ加えて、固さを調整します。
・ ラップをして冷蔵庫で30分位冷やして味をなじませます。
 
5. 約20g(クルミ大)の肉団子に丸めてオリーブオイルを入れたフライパンで全面を軽く焼いてから、トマトソースに加えて弱火で20分煮ます。
 
6. お皿に盛りつけて出来上がり。好みでイタリアンパセリのみじん切りを上からふりかけても良いです。
 
☆ 肉料理としてパンと一緒に食べるレシピですが、レモンのすりおろし入れずに肉団子を作り、パスタソースとしてスパゲッティと和えてもおいしいです。
 
☆ バリェーションとしては、冷蔵庫で冷やした肉団子用の具を楕円形に形成します。これをオーブンシートを敷いた鉄板の上に乗せてパン粉を全体にまぶし、180度で中に火が通るまでオーブンでしっかりと焼いてから、トマトソースに入れてふたをして弱火で煮込みます。これはポルペットーネと呼ばれ、パーティの大皿料理に向いています。
 
(レシピの無断転載禁止)

 このレッスンのあと、伊藤家では牛ひき肉の肉団子トマトソース煮込みが定番の料理となっています。ひき肉も中島さんの「他の肉でも構わない」とのコメントに基づき、豚ひき肉等でも試して楽しんでいます。長女の方でも、この料理の再現をマスターしたようで、彼女の家の家庭料理になったようです。
 
写真で綴る伊藤家での出張料理レッスン風景
http://www.ivc-net.co.jp/travel/photo/cooking1508/index.html
 
中島さんのフィレンツェで1日だけ料理教室
http://www.ivc-net.co.jp/food/toscana/example.html

 

次回予告


 イタリアでは各地に自慢の伝統料理があります。ローマッ子の自慢は臓物料理。ローマの伝統的家庭料理の臓物料理も、庶民の料理、マンマの味、貴族が見向きもしない残り物の臓物やしっぽ、はては頭を美味しくいただくものです。次回は、ローマの伝統的家庭料理を提供するトラットリア・ペコリーノをご紹介します。
 
協力者の紹介と刊行スケジュール
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発行


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