Cucina Italiana
クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第70号
カステル・メナルドの村祭り「古い味」
はじめに
カステル・メナルド村
ローマから100キロほど北西へ行った山の中の小さな小さな村、カステル・メナルドがあります。村の起源は1500年半ば。定住者170人ほどで、山の中腹に家々が張り付いています。最近、村おこしに力が入って、秋に「古い味」と題する村祭りを大々的に開催しました。
この古い地域に住む人達が、それぞれ自分の家を開放し、伝統的な料理やお菓子や工芸品を作り、展示し、売って訪問客に提供しました。
第70回はカステル・メナルドの村祭り「古い味」を紹介します。
協力者と刊行内容
→http://www.ivc-net.co.jp/cucina/index.html
ヤマネミドリさん→http://www.ivc-net.co.jp/trans/yamane/
素朴な村の人々
チェーザレさん
無職。あるいはなんでも屋。
羊を数頭持ってて、自分の為にチーズを作ります。
狩りに行って、猪を捕ってきたりします。
それを売ったり、何かと交換したり、高齢者の手伝いをしたりして食いつないでます。
学者先生。きのこの権威です。
先生が数時間で集めたキノコの一部
伝統家庭料理ではなく、知識を披露してました。
この朝数時間、山を歩いて集めてきたというきのこを展示、ラテン語で学名を書いたカードを用意し、滑らかな口調でそれぞれのキノコの特徴を解説してくれました。
じゃがいもを割るおじさん
古そうな鉄のナイフを使って、洗ったじゃがいもを二つに割り、炭火で焼きます。
じゃがいもは自家製。
簡易レストランのメニュー
この村唯一の広場にテント
なかでは炊き出しがありました。
簡易レストランです。
メニューは、豚の腸詰をトマトで煮た物に、とうもろこしの粉のパスタ、ポレンタ。
いかにも山の料理です。
村に住人がだんだん年を取り、羊飼いなどで生計を立てていた人も年金生活に入ったり、便利な山の麓に居を移したりして、ますます定住者が少なくなってます。そして私たちのようなよそ者がアパートを買って、避暑に来たりします。
それでも残った人たちが、伝統を残そうといろいろ画策するのはいいことですね。
次回予告
Midoromaさんが、日本の有名な食通の評論家(誰でもご存知の文豪のお孫さんです)にフィレンツェでレストランをご紹介しました。お一人でも行ける気楽なレストランです。次回は手軽なレストラン、フィレンツェのベルコーレの夏メニューを紹介します。
協力者と刊行内容
→http://www.ivc-net.co.jp/cucina/index.html
ヤマネミドリさん→http://www.ivc-net.co.jp/trans/yamane/