Cucina Italiana

クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第85号

イタリアのショート・パスタ

はじめに


 パスタは600種類以上のものがあるといわれていますが、奇をてらってこのように増えているわけではありません。ナポリから始まったパスタは、その地方ごとの食材に合わせて改良が加えられ、地方独特のパスタが作り上げられています。
 
 例えばデリケート魚介は細長いパスタが使われます。ポルチーニやトリュフと言った香りのきついものは太い肉厚のパスタが使われます。イノシシのような癖があって脂身の少ない野生肉にはフィットチーニが使われます。さらにメインの食材には、トマトソースやチーズのような引き立て役の食材が加えられますので、これに合うパスタは広がります。
 
 料理は常に新しい食材の組み合わせを考えています。つまり言ってみれば、料理の進歩と共にパスタも進歩しているということになります。こんなところに数多くのパスタが開発され,今でも新しいものが作られている背景があるように思えます。第85回は、パスタを大きく分類したうちの筒状のショート・パスタついて紹介します。
 
     イタリアのショート・パスタは→こちらから
 
 イタリアの国民食パスタは→こちらから
 
協力者と刊行内容
http://www.ivc-net.co.jp/cucina/index.html

 

ペンネ(Penne)


 ペン先のように斜めに切られた筒状のパスタの総称です。表面に波状の筋が入ったものはペンネ・リガーテ(penne rigate)、小型のものはペンネッテ (pennette) と呼ばれ、通常はミネストローネなどの汁系のものに使います。
 
 上の写真のパスタはズッキーニのソース・ペンネ和えです。ズッキーニの美味しさをそのまま封じ込めたズッキーニのソースは、どこかほっとするような優しい味わいです。ズッキーニの半分は漉し、半分は角切りにして炒めるので、ズッキーニの滑らかなソースとブイヨンの旨味を吸ったズッキーニの食感を同時に味わえます。
 
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エビとズッキーニのペンネッテ(pennette con zucchini e gamberi)


エビとズッキーニのペンネッテ

 ペンネ(Penne)ペン先のように斜めに切られた筒状のパスタの総称です。小型のものはペンネッテ (pennette) と呼ばれています。
 
 上の写真のパスタはエビとズッキーニのペンネッテです。ズッキーニとエビの組み合わせは珍しくないけれど、これの新しいところは、ズッキーニを太めの短冊切りにしてペンネッテという、普通はミネストローネなどの汁の多いパスタに使う種類を敢えて採用したこと。その結果、ズッキーニの食感と見事に合いました。
 
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マッケローネ (maccherone)
 日本では通常マカロニという名で呼ばれています。
  この名前を映画の題名としたマルチェロ・マストロヤンニの「Maccheroni」は小狡く、滑稽で,ひょうきんで、しかも人情味溢れるナポリのイタリア人をあらわした名作で、「Maccheroni」自体がイタリア人男性の代名詞となっています。

 

パッケリ(Paccheri)


パッケリのボンゴレとムール貝和え

 パッケリは大型マカロニ。
 
 上の写真のパスタはパッケリ(巨大なマカロニ)のボンゴレとムール貝和え。味の濃厚な魚介類に良く合っています。
 
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パッケリ・ボンゴレ


パッケリ・ボンゴレ

 上の写真のパスタはパッケリ・ボンゴレ。パスタの材料は同じなのに形で食感が変わる。デリケートな魚介類には細長いパスタを合わせるのが普通だけど、最近のオリジナルレシピには食感を変えて短いパスタに合わせるシェフも少なくないです。
 
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リガトーニ(Rigatoni)


リガトーニ・アマトリチャーナ

 形状は短い環状で中心に大きな穴が開いていて、外側には筋状の模様が入っている。マカロニやペンネなどのショートパスタに区分される。トマト系のソースやパイヤータ(子羊の腸)などの濃厚料理に使われます。
 
 上の写真のパスタは筋の入った短いパスタに、パンチェッタ(塩漬け豚肉)の入ったトマトソース、ローマ名産のペコリーノチーズをたっぷりからめたリガトーニ・アマトリチャーナ(Rigatoni all'amatriciana)。トマトソースの甘みと、塩気の強いペコリーノ、パンチェッタのコクのハーモニーが絶品です。
 
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トルティリオーニ(Tortiglioni)


トルティリオーニ・アマトリチャーナ

 筋がななめに入った リガトーニみたいなパスタ。リガトーニに非常に似ていますが、リガトーニよりも一回り小さいサイズ。マッケローニ(マカロニ)と同様カンパーニャ州生まれのパスタです。
 
 上の写真のパスタはトルティリオーニ・アマトリチャーナです。トマトソースの甘みと、パンチェッタのコクのハーモニーが絶品です。

 

オレッキエッティ(Orecchiette)

 南イタリア・プーリア州の特産パスタで大きさは親指の約3/4くらいで、耳状の小さな白いドームのようになったパスタです。
 
 上の写真のパスタはプーリア州の郷土パスタ・オレッキエッティ。小さな耳という意味です。これまたプーリア州のマルティーナ・フランカの羊チーズをふんだんに絡めたトマトソースに和えたパスタです。
 
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カサレッチェ(Casarecce)

 カサレッチェは、シチリア島 生まれの伝統的なショートパスタ。切り口がS字状で2本のパスタが絡み合っているようなパスタ。今では南イタリアでも手作りされるようになり、イタリア 全土に普及しているパスタです。
 
 上の写真のパスタは、イワシとレーズン、南イタリア風(Casarecce sardegna alla siciliana)です。

 

次回予告


 パスタはデュラム小麦粉を練って麺状にしたものです。ただ詰め物入りのラビオリやトルテッリーニ、板状になったラビオリ、団子状のニョッキ、北アフリカ起源の粒状のクスクスなどもパスタになります。どうやら粉系のものはパスタと呼ぶようです。次回は詰め物パスタ、その他のパスタついて紹介します。
 
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