ローマから吹く風




復活祭のイノシシ料理

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 春分の日のあとの最初の満月の次の日曜日が復活祭(パスクア,Pasqua)です。2018年の復活祭は4月1日、パスクゥエッタは4月2日になります。Midoromaさん一家は復活祭を祝うためにトスカーナの海辺のリゾートにイノシシ料理を食べにいきました。
 
「マンナッジャ」は「マンマ・ミーア!」と同じように使うスラングデで、それを店名にしています。オルベテッロはトスカーナの中部にある潟で、夏のリゾート地。イタリア半島から二本腕が伸びて小さな島アルジェンタリオを支えています。二本の腕の一つでワイルドなジャンネッラに宿を取り、もう一つの腕で都会的なオルベテッロにご飯を食べに来たというわけです。



 

 住宅街にある本当になんでもないBAR兼トラットリアのマンナッジャ。なぜわざわざここに来たのかというと、この店のオーナーが「イノシシ肉で腸詰めを作った」記事内の「トスカーナの狩猟グループ」の一人なのです。
 
 正確には「狩猟グループの一人の奥さんがオーナー」。彼は運営にも調理にもかかわらずに奥さんと娘に任せきり。もちろん他に仕事を持ってます。ヒモ生活をしているわけではないので念のため。
 
 狩猟の後にちょくちょくグループがお昼を食べ、美味しいのでダンナが我々にも食べさせたいと計画したのでした。



 
<マンナッジャの前菜ミックス>
 
 下のフォークがある部分から右手に向かって。
 
1:ロンザ(豚肉の赤身ベースのハム)
2:生ハム
3:唐辛子入りサラミ
4:羊のナチュラルチーズ
5:オーナー作の赤玉ねぎのジャム(チーズに乗せて食べる)
6:スカモルサチーズとアンチョビのブルスケッタ
7:スライストマトとバシリこのブルスケッタ
8:朝鮮アザミクリームのブルスケッタ
9:ズッキーニのグリル
 
 これは一人前。これを三人で分けて食べました。一人づつ取ると後が続かなくなってしまうのです。


 
<第一の皿(プリモピアット):ポテトの”雪のひとひら”、イノシシ挽き肉のソース乗せ>
 
 ニョッキに似ててニョッキより大きくて柔らかい。小麦粉は入れず、ポテトをゆでて潰したもので羊のリコッタチーズをくるんだもの。トスカーナ内陸部のモンテアミアータの特産料理。
 
 オリジナルでは溶かしたチーズとサルビアの葉で食べるけど、ここはオーナーのダンナの趣味のお陰でイノシシソース。マンナッジャならでは、しかも、狩りが成功したこの時ならではのメニューです。


 
<第一の皿(プリモピアット)その2:パッパルデッレのイノシシソース>
 
 パッパルデッレはリボン状の10mm以上の幅広い板状のロングパスタ。トスカーナ州でよく用いられるパスタのです。幅広いリボン状をしており、タリアテッレに似ていますが、パッパルデッレのほうが倍以上に幅広いことが多いです。イノシシや野うさぎなどのジビエで作る濃厚なミートソースに和えることが多いパスタで、イノシシソースは定番のパスタです。
 
 パッパルデッレは→こちらから



 

 
<ワイン>
 
 名もない、いや実はあるんだろうけど、特に銘柄を指定しなかったハウスワイン。
 
 復活祭用にウサギさんの卵人形がテーブルを賑わせる。


 
<第二の皿(セコンドピアット):子羊肋肉のフライ>
 
 これが本日のメイン。ローマっ子のダンナは復活祭に子羊を食べないと始まらない。終わらない。
 
 トラットリアのメニューには無いけれど、予め行ってくれれば用意するとのことなので嬉々としてダンナが予約したのでした。
 
 カリッと揚がってて美味しかった。


 

 復活祭といえばたまご、定番のたまご型のチョコレート(おまけ入り)。
 
 隣のテーブルではワイワイと卵の交換会。美味しく食事して、子羊のフライもあって無事に復活祭を終えました。
 
<Mannaggia>
 住所:Piazza delle regioni n 6 58015Orbetello
 電話番号:334 788 6345
 FB:https://www.facebook.com/Mannaggia-478339992308729/