ナポリの朝食(colazione)
アマルフィへ行くのに、まず下ってしまって、北上しつつ帰路へ着く、という算段だ。太陽高速道路 A1を南下する。
家を出る前に当然朝ごはんを食べてきてるが、所詮イタリア式の簡単朝食。(我が家は麦芽飲料とビスケットが定番だ)
1時間も経つと小腹が空いてくる。トイレにも行かねばならぬ。
イタリアの高速道路では、その名も”Auto Grill”という名のサービス会社が幅を効かせている。Autogrillだと、どこも大きく、設備も新しいがどこでも同じ。これは避ける。やたらなアウトグリルではつまらない。なぜならナポリの朝食(colazione)アイテムがないからだ。
そこでここに停まる。ナポリの手前、テラノ・オヴェスト。ローマから約170Km、道半ばだ。
Sarniという小さなチェーン店。ここは、町中のBARの雰囲気だ。Autogrillだと、一度入ったら、出口まで店内をくまなく回るようにできているが、ここは店内を一瞥できてしまう規模なので歩きまわらなくて良い。
まず会計で何がほしいのか伝えてお金を払い、レシートをもらって、カウンターでもう一度何がほしいのかを言う。しゃべることを苦としないイタリア人らしいシステムであります。
SFOGLIATELLA、スフォリアテッラという、ナポリ独特のお菓子。これを食べずして、太陽道路A1をナポリへ向かう意味が無い!
薄く伸ばしたパイ生地を少しづつずらしながら何重にも巻いて貝の形を作る。中にはリコッタチーズのクリームが入っている。
ここのスフォリアテッラは、そうであるべき姿だった。皮がパリパリと香ばしく、食べるたびにかけらがコートに降り注ぎ、クリームはリコッタもどきではなく、ちゃんとミルクの味がするクリーム。
プレハブの店だけど、コーヒーも濃い味で表面にクリーム状になった泡が乗ったナポリ式エスプレッソでコーヒー好きを満足させてくれたので店の形状はどうでもよい。美味しいスフォリアテッラとエスプレッソに満足し、また車中の人となり目的地アマルフィーへ向かう。