ローマの景観を守る(空調の室外機探し)
ローマの歴史地区がユネスコの世界遺産に認定されているのはご存知の通りです。
歴史地区はその景観を守るためにいろいろ規則があります。ただし、これは世界遺産と認定されたからではなく、1870年にイタリアが統一されてからいろいろやってきた結果なのです。
景観を守るために、建物を変えてはいけないのはもちろん、余計なものをくっつけてはいけない。店の看板は許されるけど、大きいものはダメ、ネオンサインもだめなのです。そこで「景観を守る規制」について気になることを写真におさめてみました。<空調の室外機があるかないか>
下の地図の赤線内が歴史地区。今回、写真に撮ってみたのは右上の矢印「ノメンターナ通り」。これは歴史地区の外にあります。矢印の逆に歩いて、歴史地区との境界であるピア門を通り、左折してパレストロ通り、そしてまた左折してチェルナイア通りを下りました。
ちなみに下方中央の丸い建物はコロッセオです。また写真内の赤く彩色されているのはバチカンの持ち物。主にカテドラルと言われる大聖堂でこれらもみんな世界遺産なのです。
ノメンターナ通りの建物はバロック時代のような外観をしているが、ほとんどが19世紀末のものらしい。19世紀末から20世紀にかけて、ローマが首都になって人口が増えたのです。
あった、外室機。でも、ここは規制外地区だから文句は言えません。
その隣りの、下写真左の建物のバルコニーに3つ出てる。とりあえず隠そうとしてる所が健気で良い感じ。この建物は、ベネツィア広場に見られる、中世からルネッサンスへ過渡期の様式を真似しています。屋上に一部だけ物見のような建物を造る。この形は19世紀末のビラによく見られるもの。内戦が跡を絶たなかった中世においては、ほんとに物見の役目を果たしていました。
壁か窓に丸い穴を空け、ホース状のものを差し込んで排気します。室外機つきの冷房装置より効果は弱くなりますが。。。。。。
近くで見るとこんな感じ↓
ほら。
美観を損ねまいとしてる姿はいいですね。ただ、この一台の室外機でこの大きな建物全部を冷房するのは無理だろなあ。↓