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トスカーナ
観光ガイド

トスカーナ地方の名所













イタリア・トスカーナの街



 中世ルネッサンス期に栄えたイタリアの都市国家。その中心はトスカーナ地方に点在しています。またトスカーナ地方は、キャンティや,サッシカイア、モンタルチーノ等にワイナリーが点在しており、イタリアでも美食を意味するガストロノミーで有名です。最近はゆったりと食事するスローフードが流行っています。イタリアの食の中心で、ルネッサンス文化の栄えたトスカーナ地方を楽しんでください。


フィレンツェ
 ルネサンスの中心地フィレンツェは、紀元前10年にエトルリア人が“花の女神”を意味する名前から命名した街です。11世紀から15世紀末まで繊維業、金融業を行うメディチ家のもと栄えた街で、その商業力はヨーロッパ全土に亘っていました。ルネッサンスと呼ばれる中世イタリア文化の中心地でした。メディチ家はその豊富な財力のもと、ドナテッロ,ミケランジェロ、ラファエロ、ボッティチエッリ等の芸術家を保護しました。また集められた多くの作品は、現在でもウフィッツィ美術館やアカデミア美術館等に収められています。

 フィレンツェの旧市街にあるサンタマリアフィオーリ教会(ドゥオーモ)サンタクローチェ教会ウッフィツィ美術館ピッティ宮殿等の主な建物が世界遺産に登録されています

 フィレンツェを中心とした地域は中世の伝統を引き継ぎ、衣料品や革製品等の手工芸品の生産で、イタリアはおろかヨーロッパの中でも最も有名な地域です。衣料品の生産拠点であることから、一般向けのアウトレットや業務用のストックハウスが点在しています。また数多くの手工芸品の職人がこの地域に住んで,世界的に活躍しています。

ピサ(Pisa)
 フィレンツェから列車や車で約1時間のピサはヴェネチア、ジェノバとともに中世に、海洋国家として地中海の覇権を争った有数の都市国家です。いまも残る建造物は過去の繁栄したピサを偲ばせます。

 ピサ・ドゥオモ広場にある中世ロマネスク様式の建築物が世界遺産に登録されています。主な建造物としてはピサの斜塔を初めとして、大聖堂(ドゥオーモ)、洗礼堂、墓所(カンポサント)からなります。


サンジミニャーノ(San Gimignano)
 フィレンツェから南に56kmの丘の上にあるサンジミニャーノは、中世の塔などのモニュメントで、美しき塔の街として知られています。

 世界遺産に登録されているサンジミニャーノの町は、中世の時代には宿場町として栄え、最盛期の13、14世紀には富と権力を象徴する塔が72本も建てられました。

 現在でも15本の塔が中世の姿のまま残っています。

シエナ(Siena)
 フィレンツェから列車で1.5時間のシエナは、「シエーナ歴史地区」として1995年に世界文化遺産に登録されました。市街を城壁で囲まれ、世界で最も美しいと言われるカンポ広場を中心に、丘の尾根を放射状に外に向かって伸びており、これらが街の基本的な骨格となっています。

 金融都市として有名なこの町には、世界最古の歴史を持つモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行(1472年創業)の本店があります。中世には、ゴシックの美術が栄え、当時はルネサンスのフィレンツェと肩を並べる芸術の中心地でした。

 カンポ広場、シエーナ大聖堂をはじめ中世のたたずまいが今も残っています。 フィレンツェとは長年ライバル関係にあり、戦争も起きています。町の中心、カンポ広場では、年に2回パーリオ(Palio)と呼ばれる裸馬のレースがあり、シエナ中が熱気に包まれます。

モンタルチーノ(Montalcino)
 幾つかの渓谷に挟まれた丘の頂上に建てられた小さな町モンタルチーノは、バローロと並んでイタリアワインを代表するあの偉大な赤ワインで、「イタリアワインの女王」とも言われている辛口高級ワインであるブルネッロ・ディ・モンタルチーノ(Brunello di Montalcino)の生産地です。のんびりとこの田舎の静かな町を散策するとあちこちで逸品な赤ワインが売られており、また丘の上にある町から周囲を見渡すと、そこには広大で豊かなブドウ畑が広がり、ワイン一色に染まった土地を実感をすることができます。モンタルチーノにはSaccicaiaやAntinoriよりは敷居が高くないながらもブルネッロの優良ワイナリーがいくつもあり、この"ブルネッロ"というひとつの品種から、素晴らしいワインを生み出しています。それら造り手のワインセラーの見学が可能ですので、本格派ワインを求める方の必須の訪問地です。また、この小さな町のワインショップは充実していますので、エノテカ廻りをしてビオンディ・サンティ等の有名醸造元のブルネッロ・ディ・モンタルチーノを比較試飲し、ワイン漬けの一日を堪能することができます。

サン・ガルガーノ(San Galgano)
 サン・ガルガーノのシンボルはアバッツア(Abazzia)と呼ばれる外観がとても印象的な古い建築物で、今は屋根もなく廃墟となっていますが、元はシトー派の修道院でした。

 また、タルコフスキー監督の映画「ノスタルジア」にも出てくるこの元寺院は叙情詩的で、特に朝と夕方は廃墟に差し込む光彩がとても美しく、幻想の世界に誘い込まれます。モンタルチーノのすぐ近くなので、モンタルチーノ訪問のときに是非、このアバッツアに立ち寄ることをお奨めします。

モンテリッジョー二(Monteriggioni)
 シエナの郊外に位置する小さな小さな城壁の町、Monteriggioni。ここはその昔、フィレンツエ軍とシエナ軍が戦った中世の時代、シエナ軍の北の要塞としてシエナ軍にとっての最後の砦でした。

 トスカーナの重要な拠点であったことを示す中世の城壁が今もそのまま残っています。この小さな町は20分もあれば城壁を一周することができますが、遠景から望むその中世城壁の美しさは特に有名で、トスカーナの小さな宝石といわれるほどです。城壁の中にはかわいいお土産ショップが並んでおり、そこでしか手に入らないトスカーナならではの思い出の品に出会うことができます。

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