メールマガジン“ローマから吹く風”第20号:
チョコレートの街トリノとピエモンテ州のお祭り

 
目 次
1.はじめに
2.チョコレートの街トリノ
3.トリノのお薦めのチョコレート菓子
4.ピエモンテ州のお祭りサローネグスト
5.アルバのトリュフ見本市
6.あとがき

1.はじめに


*
 イタリアのチョコレート発祥の地は、北イタリアのトリノです。ミラノから電車、又は車で1時間余の距離です。トリノは1861年、イタリアが初めて統一したときの首都であった町、国王サヴォイア家の町です。毎年11月〜12月にチョコレート祭りが開催されていて、街はチョコレート一色になります。
 
 トリノではジャンドゥヨットとビチェリンをお試しください。又、重厚なカフェテリアで飲むマロッキーノ。これはモロッコ風のエスプレッソコーヒーという意味で、トリノ以外の都市ではエスプレッソコーヒーに泡立てて温めたミルクとカカオを振りかけたミニカップチーノですが、トリノで飲むとそこにチョコレートクリームが入っています。ということで第20回はチョコレートの街・トリノとピエモンテ州の特集です。
 

2.チョコレートの街トリノ

マンガ学校

マンガ学校

 中南米原産のカカオがヨーロッパに持ち込まれたのは、コロンブスのアメリカ大陸発見後で、16世紀後半のことです。イタリアにはサヴォイア家のエマヌエーレ フィリベルトへの貢物として入ってきたので、今でも彼が当時住んでいたトリノの町がヨーロッパのチョコレートの中心地と言われる由縁です。トリノの一番重要な広場には彼の騎馬像がたっています。
 
 カカオは、当初は貴族の間で飲み物として楽しまれていました。今のような固形物、チョコレートが生まれたのも、実はこのトリノの町です。19世紀初めのことになります。当時、最新技術を備え、チョコレートを製造していた会社にやってきたスイス人がその技術を自国に持ち帰り、チョコレートを生産し始めたため、チョコレートはスイス生まれという印象がありますが、、、、、、、
 
 ナポレオンがカカオの輸入に圧力をかけた19世紀、トリノの人々が地元でふんだんに採れるへーゼルナッツをトーストしてカカオの代用として使ったのが“ジャンドゥヨット”と呼ばれるものです。
 
 イタリアではチョコレートブームが巻き起こっています。大量生産のチョコレートではなく、小規模な作り手のこだわりのチョコレートが脚光を浴びています。有名シェフたちが、そのビターチョコレートを隠し味として作ったソースや、カカオ入りのパスタで、よりクリエイティブな料理を作り上げていますし、今まではラム酒以外にはマリアージュが不可能といわれたチョコレートと、イタリアの各地のワインを合わせるというセミナーまで催されています。秋にはトリノでチョコレート祭りが開催されています。
 
 さらにイタリアでは品質の高いビターチョコレートを使った料理(デザートではなく)が脚光を浴びています。昨年はミラノの五つ星のホテル“Principe di Savoia”でカカオを使ったお料理の特集が3週間ほど開催されました。女性シェフの手による“生牡蠣とチョコレート風味の薄いパンケーキ”、“フィレ肉にチョコレート風味のソースを添えて”などが、大好評をでした。また、チョコレートという120種のレシピを載せた本がイタリアのGribaudo社から販売される等イタリアのチョコレートはいわばブ−ムとなっています。
 
北イタリアのチョコレート→詳しくはこちらから

3. トリノのお薦めのチョコレート菓子




<Caffe Bicerin(ビチェリン)>
 チョコレートの中心地といわれるトリノでこの店を知らない地元の人はいません。1763年創業。イタリア初代首相もお気に入りだったビチェリンという温かい飲み物はミルク、ビターチョコレート、砂糖、エスプレッソコーヒー、ホイップクリームで作ります。ピエモンテ州の本当に小規模の手づくりチョコレートもここで購入できます。
 
Caffe Bicerin
 Piazza della Consolata, 5 10122 Torino, Italia
 URL:http://www.bicerin.it/

<Torteria Dolce e Salato(トルテリーア ドルチェ エ サラート)>
 チョコレートベースのタルトが有名な店。それらのタルトと合うワインも1本売りしている。ちょっとセクシーな浮き彫り入りのチョコレートにはドッキリ。塩味のタルトもある。持ち帰りのみ。
 Via Mercanti, 8 10122 Torino, Italia
 

4.ピエモンテ州のお祭りサローネグスト


マンガ学校

マンガ学校

 ファストフードに対抗する形でスローフードが生まれたのは、北部ピエモンテ州で、ブラ(Bra)には1989年にスローフード協会の本部がおかれています。そんなスローフードのお膝元で開かれる、世界一規模の食材の祭典(サローネ・デル・グスト Salone del Gusto)が、ピエモンテ州の州都トリノにてこの秋開催されます。
 
サローネグスト→詳しくはこちらから
 
 イタリアの数多くある伝統的な食材の中でも、消滅の危機にさらされている少数の生産業者がその製法を後世に残していくため、スローフード協会は食材に対するお墨付き(プレシーディオ Presidio)マークをつけて認定しています。この認定食材を中心に様々な食材が並べられ、試食が出来ます。そのような食材の中には、次のようなものがあります。
 
絶滅しかけた幻のチーズ、モンテーボレ→詳しくはこちらから
 
3代目の女主人ミリアムおばあちゃんの絶品パルマの生ハム→詳しくはこちらから

5.旅の情報 アルバのトリュフ見本市

 フォアグラ、キャビアとともに珍味の一つとして重宝されているトリュフ。その中でも高価なホ ワイトトリュフの世界的な祭典が、ピエモンテ州のアルバで毎年秋に開催されます。
 
アルバのトリュフ見本市→詳しくはこちらから  

6.あとがき

 イタリアのチョコレート発祥の地は、北イタリアのトリノです。ミラノから電車、又は車で1時間余の距離です。トリノは1861年、イタリアが初めて統一したときの首都であった町、国王サヴォイア家の町です。毎年11月〜12月にチョコレート祭りが開催されていて、街はチョコレート一色になります。
 
 次回は次回はチョコレートの街・トリノとピエモンテ州のお祭りを紹介します。
 
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