ローマの景観を守る/ポルチーノ茸祭

 
目 次
1.はじめに
2.ローマの景観を守る
3.コッレ・ディ・フオーリのポルチーノ茸祭
4.旅の情報:バチカン美術館とボルゲーゼ美術館の無料公開日
5.あとがき

1.はじめに

 7月になって夏の季節を迎えたローマでは,連日猛暑日が続きました。日本に比べて湿度は低いのですが、暑さは半端ではありません。紫外線も強くて、夏のローマではサングラスは必須アイテムになっています。暑い時期は涼しい場所を求めるのが人情というもの。観光客も暑い日中はフォロロマーノやコロッセオ等の屋外の施設を避けて、冷房の効いた美術館や博物館等の建造物の見学に重点を置きます。そこではっと気付いたのですが、ローマの歴史地区ではあまり冷房の室外機を見かけません。電線や電話線などもあまり見かけることがありません。景観を守る努力がされているのですね。そこで涼しくなってきた9月にMidoromaさんは、室外機にポイントを置いて、歴史地区にあるパレストロ通り、チェルナイア通りと、歴史地区に隣接するノメンターナ通りを歩いて比較してみました。

2.ローマの景観を守る

 ローマの歴史地区がユネスコの世界遺産に認定されているのはご存知の通りです。 歴史地区はその景観を守るためにいろいろ規則があります。ただし、これは世界遺産と認定されたからではなく、1870年にイタリアが統一されてからいろいろやってきた結果なのです。景観を守るために、建物を変えてはいけないのはもちろん、余計なものをくっつけてはいけない。店の看板は許されるけど、大きいものはダメ、ネオンサインもだめなのです。そこで「景観を守る規制」について、空調の室外機があるかないかをポイントに調べてみました。
 
 今回、調べてみたのはローマ旧市街の北にある「ノメンターナ通り」。これは歴史地区の外にあります。ノメンターナ通りの起点には、歴史地区との境界であるピア門があり、その近くにはパレストロ通りとチェルナイア通りがあり、このふたつの通りを下りました。ローマの歴史地区には、世界遺産が目白押しです。
 ノメンターナ通りの建物はバロック時代のような外観をしているが、ほとんどが19世紀末のものらしい。19世紀末から20世紀にかけて、ローマが首都になって人口が増え建物が増設されたのです。あった、室外機。でも、ここは規制外地区だから文句は言えません。バルコニーに室外機をおいて景観から見えないようにする工夫をした建物もあります。室外機を付けない場合はどうするかというと、壁か窓に丸い穴を空け、ホース状のものを差し込んで排気します。室外機つきの冷房装置より効果は弱くなりますが。。。。。。
 
 3世紀後半に作られたピア門。ここから先が歴史地区になります。門を入ってすぐにある建物。テラスに室外機があるんですが… 正面から見えなければいいのかな。パレストロ通り。ここも19世紀後半の建物が続く。歴史地区内にあるばかりに室外機はつけられない。でも、あった! 上、上! これも、正面から見えなければいいのかな。
 チェル二ア通りに入ってすぐに見える大きな建物に軒並み室外機! ほら、ず〜〜っとついている。正面玄関。すっごく偉そうです。いかにもサヴォイア王家がいた頃の様式。なんと財務省です。
 
 ちなみに、歴史地区外でも規制を受ける建物もあるそうです(市警談)。 その見分けは簡単で、正面の入り口の上に紋章がついているもの。都市の景観は、その都市が築いてきた歴史であり、アイデンティティでもあるから守るのは良いことだと思います。歴史地区の方が規制がまちまちだったりして、悩んでいるイタリアが感じられます。
 
 ローマの景観を守るは→http://www.ivc-net.co.jp/cult/kaze/300.html

3.コッレ・ディ・フオーリのポルチーノ茸祭


 
 8月から9月にかけてイタリア各地でSAGRA(サグラ)が催される。祭りと訳すけれど、元々は「豊穣祭」みたいなニュアンスで、その土地の特産物の取り入れ時に行われ、村人に無料で特産物料理を振る舞って皆で食べるのです。
 
 ローマから南東へ50キロほど行った丘の中腹にある小さな町、コッレ・ディ・フオーリもポルチーノ・キノコのサグラを町おこしに使っています。町おこしにサグラを使うだけあって、町の見本市のような様相をしていた。どのサグラにもある屋台の他に町で営業している店も屋台を出していました。
 たいていのサグラの料理は、町が主催してお祭りの担当者が奥さん連中を組織して野外仮設キッチンで料理の腕を振るってもらう、手つくり感が大きい料理です。この町では三軒のレストランがそれぞれに自分たちの仮設キッチンで料理をしている。食べたい人はレストランを選ぶことになる。
 
 今回の主役はポルチーノキノコをフライパンで料理したソースとトリュフで和えたパスタ。ポルチーノとトリュフという臭い取り合わせで、なかなかハードで美味しい。セコンド(第二の皿・タンパク質)は三人で羊の串焼きとポルチーノキノコのローストを一皿。パスタ三皿とこれで30ユーロ(約4000円)。
 
 ドイツのオクトーバーフェストみたいな感じでテントの下、長いテーブルとベンチ式の椅子が並んで、相席で食べる。ドイツのように皆で歌って立ち上がったりしてはいませんでした。
 
 ポルチーニ茸祭は→http://www.ivc-net.co.jp/cult/kaze/258.html

4.旅の情報:バチカン美術館とボルゲーゼ美術館の無料公開日


 
 バチカン美術館は、復活祭とクリスマスが重なった日曜日を除き、毎月の最終日曜日に入場料が無料となります。入場時間は9時から12時半(最終出場は14時)です。この日は入場予約ができないことから、並んで入らねばなりませんが、通常お一人20ユーロする入場料が無料になるのはとっても魅力的です。お時間に余裕がある方は試されては如何でしょうか。
 
 また2014年6月より、毎月第一日曜日のボルゲーゼ美術館の入場料が無料になりました。ボルゲーゼ美術館は予約入場制度となっており、入場無料であっても、予約料の2ユーロはこれまで通り必要とのことです。これまで当日訪問しても空きがあれば入場できたのですが、第一日曜日に限っては、すぐに予約で埋まってしまうようになっており、事前予約が不可欠になっています。運悪く、訪問が第一日曜日にあたってしまう方は、十分ご注意ください。

5.あとがき

 かつては安ワインの代名詞だったイタリアワインも、ワイン向けブドウの質の向上、ワイン樽の種類、熟成期間、発酵期間といったワイン醸造技術の向上が進み、2016年には世界のワインの生産量では、イタリアがトップとなっています。次回はイタリアのワインとローマのあるラッチオ州の地元ワインを紹介します。
 
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