Cucina Italiana

クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第4号

「フィレンツェ中央市場でお薦めの食材/
日本に送ってもらえる現地食材店」

はじめに



 食いしん坊のイタリア人の食材へのこだわりは、並大抵のものではありません。おいしいものを作るとなったら、徹底的に食材にもこだわります。フィレンツェでは、立てられてから100年以上続いている中央市場が、今も元気でいるのは、このような食材へのこだわりがあるからです。
 
 ハム、サラミ、パンチェッタといった肉加工品、各種チーズ、塩やオリーブオイル、バルサミコ酢、乾燥フンギやドライトマトといったイタリア各地の選りすぐりの逸品を、この市場で見つけることが出来るのです。
 
 ここでは多種多様な食材についての説明や調理法を聞き、実際に市場でオリーブオイルやバルサミコ酢などのイタリア食材を試食してみることがで きます。まさにイタリアの”食”を実感できる場所なのです。
 
 第4回は、日本に送ることのできるフィレンツェ中央市場でのお薦めの食材と日本へ食材を送ってもらえる食材店・ロンバルディを紹介します。
 
フィレンツェ中央市場の案内
http://www.ivc-net.co.jp/guide/firenze/marcket.html
 
協力者の紹介と刊行予定
http://www.ivc-net.co.jp/food/mailmaga/2016/publish.html

 

フィレンツェ中央市場でのお薦めの食材



<バルサミコ酢>
 イタリアでは、バルサミコ酢をサラダや料理だけでなく、パンナコッタやアイスクリームなどのデザート(ドルチェ)でも使っています。イタリアの主婦はメーカーよりは何年寝かせたバルサミコ酢であるかということで判断して購入しています。寝かせれば寝かせるほどまろやかで甘くなるからです。
 弊社のフィレンツェの通訳の方は、サラダには5年もの、料理には15年もの、ドルチェ(デザート)には25年ものといったように、熟成によりバルサミコ酢を使い分けています。値段は150mlで5年もの10ユーロ、15年もの40ユーロ、25年もの50ユーロ程度です。熟成した美味しいバルサミコ酢はむしろ甘くてとろりとしている。むせそうな感じではなく、口の中でとろける感じだということです。5年もの、10年もの、20年もの、そして40年ものとただで試食させてくれるので、フムフムと言いながら購入するそうです。
 
<パルメザンチーズ(パルミジャーノ・レッジャーノ)>
 日本でパルメザンチーズと呼ばれているパルミジャーノ・レッジャーノは、イタリアの特産品で、二年以上熟成された最高級チーズです。日本で買うよりかなり安く手に入ります。しかも、日本で売っている乾燥しきったものと異なり、ワインのおつまみのもなるという優れものです。すりおろしてリゾットやパスタにかけたり、薄くスライスしてカルパッチョにしたりと、用途は多岐に渡ります。豚肉のサラミや生ハムは税関で見つかると没収されてしまいますが、 真空パックのパルメザンチーズの塊は、日本に持ち帰ることの出来る食材です。お土産に買ってみては如何でしょうか。
 
<トリフ塩>
 イタリアでもおいしい物好きの方は、例えばパスタを湯がくのにはシチリアの岩塩といったように、塩にこだわります。このような中で出たのがトリフ塩です。トリフ塩は100g5ユーロ程度です。塩としては馬鹿高いですが、素晴らしく価値が高いです。
 トリフ塩はどんな料理にも使える逸品です。弊社の通訳の方は、目玉焼きをするときにこの塩をぱらぱらかけるのですが、それだけで高級レストランに行った様な幸せを感じる。もちろん、お肉料理や野菜炒めにも大活躍中だということです。トリフ塩は、中央市場にあるContiで、見つかるとのことです。
 
<パキーノ(ドライトマト)>
 パキーノという小さなシチリアのチェリートマトがドライトマトになっているものがあります。これは味わい深く、甘く、おいしいので、ドライトマトのパスタや煮込み料理に欠かせません。イタリアでは、自然でおいしいスローフードが愛されていますが、パキーノは、スローなイタリア保存食として必須のアイテムとなっています。
 ちなみに、パキーノを売っているContiはアグリツーリズモ(農場経営民宿)も経営しているので、直接その農園から取れたものを自ら調理加工して直売しているのだそうです。
 
中央市場のサイトは→www.mercatocentrale.it


日本に送ってもらえる現地食材店・ロンバルディ(LOMBARRDI)


 中央市場には、3店舗を経営している食材店・ロンバルディ(LOMBARRDI) があります。ここでは、イタリア各地のワイン、オリーブオイル、モデナ産のバルサミコ酢、トスカーナ産のハムやサラミ、ピェンツァのペコリーノチーズ、パルメザンチーズ、トリュフ製品や乾燥ポルチーニ茸等、厳選された食材を扱っています。
 
 ロンバルディには、日本人店員がおり、買物の相談に乗ってもらえる他、日本から日本語メールでの注文も受けてもらえるとのことです。先日、フィレンツェに料理研修で訪問されたイタリア料理店のオーナーシェフも、ロンバルディから定期的に食材を取り寄せられることにしたということです。
 
<ロンバルディ(LOMBARRDI)のDATA>
 住所:Interno Mercato Coperto di San Lorenzo FIRENZE
 電話:055-2670317
 URL:www.enoteca-lombardi.com
 E-mail:info@enoteca-lombardi.com

 

次回予告


次回は、フードコーディネータ・中島洋子さんが、フィレンツェ人が世界一と自慢するステーキ(ビステッカ)・フィオレンティーナのお薦め店と、イタリアに8軒しかないミシェランの3つ星レストランの一つのエノテカピンキオーリの秋メニューを紹介します。 また編集部がまとめたリストランテ、トラットリア、オステリアといったイタリアのレストランの区分の説明をします。
トスカーナの食の体験ツアーは→
http://www.ivc-net.co.jp/food/shokuji/tour.html
 
協力者の紹介と刊行予定
http://www.ivc-net.co.jp/food/mailmaga/2016/publish.html

 

発行


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