Cucina Italiana
クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第79号
ナポリ・ピッツァの歴史
はじめに
1700年以前は、ピッツァは質素なケーキまたはロールパンのようなものと考えられていました。多くの専門家はトマトがピッツァの上に加えられ、現在の原型となった1700年頃が、ナポリピッツァの誕生の瞬間であると考えています。このようなことからナポリピッツァは18世紀に誕生したとの考え方が通常取られています。
専門家はナポリピッツァの誕生が1720/1730年頃だと思っています。この頃からトマトの赤い色が生地の上で色付けられたからです。最初のナポリピッツァはマリナラです、しかし、クラッシックなピッツァはモッツァレッラとトマトによるピッツァです。
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協力者と刊行内容
→http://www.ivc-net.co.jp/cucina/index.html
ピッツェリアの始まり
第2次大戦の終わる前までは、ピッツァは街角で売られていました。「Pizzeria」または「Pizzaria」は、ピッツァを提供するレストランまたは店です。 ピッツェリアはダイニングルームのある食堂で、持ち帰りのための販売も行われます。
デ・チェーザレの本「王国の終わり」では、1760年に「ダ・ビエトロ」という名のピッツェリアが述べられていますが、残念なことに、土地登記簿に記録がありません。 「ナポリの歴史」という本の中に1792年にロレート地区で店を借りたジウセッペ・ソレンティーノが、ピッツェリアの営業を行うために、警察省に許可申請したことが述べられています。これが記録として残っている最も古いピッツェリアです。
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ピッツァ・マルゲリータの由来
1889年6月11日(ナポリピッツァの歴史的な日)に、当時ナポリを支配していたサヴォイア家のマルゲリータ女王(写真)は、カポディモンテ城でピッツァ職人の ラファエロ・エスポージトにピッツァを作るよう求めました。
彼は、その時3つの異なるタイプのピッツァを用意しました。最初がラード、ペコリーノ・チーズ(羊チーズ)とバジル(Mast『ニコラ』として知られる)、2番目はトマトと魚(ピザ・マリナラとして知られる)そして、最後にトマトとモッツァレッラによるものです。
サヴォイア家は、トリノがあるピエモンテ地方と南フランス、スイスにまたがる王家です。ナポリの人々に取って言わば外来のマルゲリータ女王が、ナポリの庶民の食べ物であったピッツァを食べたことを知った人々は大変喜びました。そしてその時から、ナポリ人の食物を食べたマルゲリータ女王を記念して、モッツァレッラによるピザを、ピッツァ・マルゲリータと呼ぶようになりました。
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次回予告
トスカーナ州はピエモンテ州とならびイタリアワインの一大生産地で、DOCG、DOCに分類される最上級ワインが数多く作られています。州内にはキヤンティ、モンタルチーノ、モンテプルチャーノ、サンジミニャーノ、ボルゲリといった地域にワイナリーが点在しております。次回はトスカーナ州のワイナリーの中から、訪問することのできるお薦めのワイナリーを紹介します。
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