ローマから吹く風




何でも食堂ヴィラレッリ

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 イタリアで外食というと、リストランテ、トラットリア、ピッツェリアという形態を思い浮かべると思います。お手軽に食べる事のできる形態がもう一つあります。他の国にもあるのがセルフサービス。空港や社員食堂などによくあります。また更に違う形態がイタリアにあります。レストランでもない、トラットリアでもない食べ物屋さん、Midoromaさんが命名した「なんでも食堂」です。


 近所にある店ですが、何物であるか長々と書いてあります。
 
 まず「Pizza a Taglio」切り売りピザです。
 
 次に書いてあるのが、「Rosticceria」ロースト屋。
 
 次がちょっと見にくいですが「Tavola Calda」直訳すると「温かい食卓」要するに温かい(調理した)ものを提供する店。
 
 そして「Bistechiera」ステーキ屋。店名はVivarelli(ヴィラレッリ)です。
 「ロースト屋」と「温かい食卓」屋さんが提供するものはほぼ同じです。ロースト屋はその名前から元々はローストした料理のみを扱っていたのでしょうが、今は「ロスティッチェリア」というと、「ターボラ・カルダ」と同等に考えられます。
 
 扱う内容はほぼトラットリアやレストランと同じ、前菜、第一の皿(パスタスープ類)、第二の皿(タンパク質)、添え物(生サラダを含む野菜類)、一品料理、デザートと取り揃えてあります。違いは注文を受けて作るのではなく、すでに調理済みを提供するということ。そして、お皿がプラスチックであること、です。



<ビステッケリア>
 
 ご近所なのでよく行くこの「ビラレッリ」の特徴は「ビステッケリア」、ステーキ屋でもあること。
 
 入ってすぐ右手に炭火が準備されていて、フィオレンティーナをその場で焼いてもらいます。
 
 「肉片は選べません」と但し書きが貼ってありました。
 
 口うるさいイタリア人のこと、「もう少し脂身が多いのないの?」とかごちゃごちゃ言ってくるのを避けているのだと想像できます。

<お惣菜コーナー>
 
 炭火からちょっと歩を進めるとガラスケースに「お惣菜」が並んでいます。
 
 日本人の目からするとお惣菜なのでこう言いましたが、これは前菜です。
 
 手前から海の幸のサラダ、黄緑色はオリーブ、そしてナスのローストが見えます。
 
 レストランではないので、この「お惣菜」だけで食事を済ませることも出来ます。



<「パーチのポテト床ロースト」「チコリ炒め」>
 
 この日のMidoromaさんのチョイスです。
 
 スライスして塩とパセリで味香りつけしたジャガイモを敷いた上にパーチの切り身を乗せ、パキーノトマトを乗せ塩とオリーブオイルをかけてオーブン焼き。そして茹でたチコリをみじん切りのニンニクと一緒に炒めたもの。苦味が美味しい大人の野菜です。



<デコレーション>
 
 店内はちょこっとワイルドテーストも入ってます。中央の柱の周りのテーブルはワインの大樽を足にしてテーブルを乗せています。
 
 Midoromaさんとダンナが陣取ったテーブルの脇にあった50年代のコカコーラの広告。「ローマでパスタのお供は(コカ・コーラ)」と書いてあって、ダンナと目を見合わせ「嘘だよね」と言い合って、ワインを飲みました。
 
VIVARELLI (pizzeria, rosticceria bistecchiera)
 住所:Viale Spagna 65, 00071 Torvaianica, Pomezia, Italia
 電話:+39 06 915 5491