フィレンツェの食材探訪ツアー/
その2 ビステッカ・フィオレンティーナ

 ビステッカ・フィオレンティーナは、フィレンツェ子が世界一と自慢するほどの名物です。O様ご一家に本当に美味しいフィオレンティーナを味わっていただくために、食材探訪ツアーで昼食時にご案内したのは、Osteria Osti(オステリア・オスティ)です。
 
 お客様は、何度もイタリア訪問の経験をお持ちのO様ご一家です。なんとO様は美味しいビステッカ・フィオレンティーナに巡り会われたことが無かったそうです。確かにビステッカ・フィオレンティーナをメニューに載せる店は多いのですが、専門店でなければ本当に美味しいフィオレンティーナの肉は食べられません。
 
 フィレンツェ在住の食のコーディネータの中島洋子さんが、エノガストロミーツアーの一環で、39回に引き続きフィレンツェ風のビフテキ、ビステッカ・フィオレンティーナをご案内します。

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ビステッカ・フィオレンティーナの美味しいお店Osteria Osti

 フィレンツェを代表する肉料理“ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ(フィレンツェ風Tボーンステーキ)。このステーキで使われているのがキアーナ牛という独特のトスカーナ産在来種の白牛の牛肉です。霜降りにはならず。噛み締めるほど味わいが深くなるという特徴を持ちます。キアーナ牛は有名ですが、今では生産量も減っているようです。一つには値段が高いことが理由とされています。このようなことから、キアーナ牛の肉を使った本物のステーキは実はあまりお目にかかれないと言われてます。
 
 でもそんなことは決してありません。食いしん坊のフィレンツェ子の食欲を満たすため、フィレンツェにはキアーナ牛を提供するレストランがちゃんと存在しているのです。Osteria Osti(オステリア・オスティ)もそのようなお店のひとつです。メニューには、キアーナ牛のビステッカの他にも神戸牛風の牛のビステッカ・フィオレンティーナもあり、牛の写真入りのパンフレットも用意されていて、ビステッカには力を入れている店と言えます。

焼く前のキアーナ牛、圧巻3キロ!

ビステッカ用の牛肉専用の冷蔵庫

water kiosk

 座席に着席した後、メニューを選ぶ前に特別に厨房に入れてもらい、厨房および切る前の1メートル近いビステッカを貯蔵するための大型の冷蔵室も説明つきで見学させてもらいました。
 
 牧場で手塩をかけて生育させたキアーナ牛を食肉工場で丁寧に処理してレストランに持ち込みます。レストランでは最も美味しい状態になるまで冷蔵庫で熟成させます。
 
 そして、お客様から注文が入った時点で、Tボーン付きの肉を勢いよく、分厚く叩き切ります。切ったばかりのキアーナ牛、合計3キロの肉を焼く前に、私達のテーブル席まで生肉を運んできて見せてくれました。

Osteria Ostiの厨房

ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ

water kiosk

 パスタ、野菜サラダ、そして1.5キロのキアナ牛のTボーンステーキをミディアムレアとレアで焼き加減を変えて2つ注文して分けあって食べました。写真から、指三本分の高さは十分にある、分厚く、ジューシーで柔らかく焼き上げたビステッカ・アッラ・フィオレンティーナの美味しさが伝わってきます。
 
 ビステッカは冷めないように、熱々の鉄板の上に乗せて運ばれてきました。赤ワインとの相性も抜群です。


小皿に取り分け

食べ終わり鉄板に残ったTボーン
 キアーナ牛の赤身肉は、ジューシーで、肉も柔らかく、本場フィレンツェのキアーナ牛のビステッカにお客様もたいへん満足していただけたようです。皆で分け合って、合計3キロのビステッカを完食しました。食べ終わった後の鉄板には、正にTボーンステーキの名の通り、Tの字型の骨が残っています。
 
 レストランからは、小さな箱に入ったお店のロゴ入りのチョコレートのプレゼントが2箱ありました。これも食材探訪ツアーの余録です。お客様ご一家に旅の記念にお渡ししました。

 

 美味しいイタリアの『食』をテーマにした五感を刺激する食材探訪のイタリア旅行は、一味も二味も違います。今回ご紹介したフィレンツェで1日食材探訪ツアーの参加者は随時募集しています。どうぞお気軽に株式会社イタリアンビデオコレクションのinfo@ivc-net.co.jpまでお問い合わせください。
 
 中島洋子さんがガイドする観光ツアーについては→こちらから