イタリアの食の文化


イタリアのロング・パスタ

 パスタはデュラム小麦粉を練って麺状にしたものです。ただ詰め物入りのラビオリやトルテッリーニ、板状になったラビオリ、団子状のニョッキ、北アフリカ起源の粒状のクスクスなどもパスタになります。これらを加えるとパスタは、600種類以上のものがあると言われています。このうちの麺状のロング・パスタついて説明します。

スパゲッティ(spaghetti)
 イタリアで代表的な麺状のロングパスタです。この系統のパスタにはスパゲッティを細くしたものにスパゲッティーニ(spaghettini)、さらに細くしたそうめんのようなカペリーニ (capellini)があります。
 
 右写真のパスタはイワシと緑の唐辛子と胡椒で和えたカンパーニャ州のスパゲッティです。
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カチオと胡椒のスパゲッティ(cacio e pepe)(右写真)
 ローマは古くから羊の放牧をしてますので羊関係の食品はローマの伝統料理となっています。そもそもローマを建国したロムルスもパラティーノの丘を居住地にして羊の放牧で生活していた部族の長であったろうと言われています。その中の「pecorino romano」(ローマ風羊乳チーズ)を別名Cacioと言い、このチーズの美味しさで食べるパスタがcacio e pepeです。風味が高く、胡椒でピリッと締めます。
 
 ゆでたパスタに削ったCacioを混ぜて胡椒を上からかけるだけの簡単料理でもあります。これを高級レストランで出すということは、余程シェフに自信が無ければ出せるものではありません。これを聞いただけで,内容のすごさを感じさせる逸品です。
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リングイネ(linguine)
 リングイネは3mmぐらいに平状(正確には楕円)になったパスタで、味のしっかりしたソースと相性が良いと言われています。
 
 右写真のパスタはイタリアンレストラン「ジェイミィ・オリバー」で一番人気の海老リングイネをフィレンツェのマスターシェフのアントネッラ・ラマッキアさんが再現したものです。
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チェリッティ(CELLITTI)
 パスタは卵で練ったもの。これはCELLITTI(チェリッティ)という名前のローマ近郊特産のパスタ。うどんのように太い。濃厚な味に負けない面の強さをもっています。
 
 右写真のパスタはポルチーノキノコをフライパンで料理したソースとトリュフで和えたパスタ。ポルチーノとトリュフという臭い取り合わせで、なかなかハードで美味しい。
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タリアテッレ(Tagliatelle)
 イタリア北部で使われている卵つなぎの平たいパスタ。厚さ1ミリ、幅8ミリほどで、中南部で使われているフィットチーニと基本的に変わりがないが、やや薄く、やや幅が狭い。
 
 右写真のパスタはタリアテッレ・アル・ラグー(Tagliatelle al Ragu alla Bolognese)で、正統派のタリアテッレ・ボロネーゼ。いわゆるボローニャ風のミートソースはタリアテッレを使うのが基本です。
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黒トリュフと松の実のタリアテッレ
 黒トリュフコースのお客様は、黒トリュフと細かく刻んだ松の実をオリーブオイルで和えたシンプルでありながらも味わい深いソースで和えたタリアテッレが出てきました。黒トリュフだけでパスタを和えるよりも、松の実が入ることで食感にアクセントが出てこくのある一品に仕上がっています。
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サフラン風味の夏野菜の炒め物で和えたタリアテッレ
 ズッキーニや赤と黄のパプリカをサフランで風味づけしてオリーブオイルで炒めたタリアテッレが出てきました。 サフランで風味づけした夏野菜の炒めものをパスタソースとしてタリアテッレと和えた料理も美味しかったです。赤、黄、緑の野菜の色が綺麗で、主張しすぎないサフランの隠し味が効いた一皿は、ロゼとの相性も抜群でした。
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フェトゥッチーニ(Fettuccine)
 卵を入れた練り粉をのばして、幅7〜8mmで平たく切り分けたパスタ。タリアテッレよりやや幅広のパスタ。
 
 右写真のパスタはローマ風のフェトゥッチーニで、パンチェッタ(塩漬け豚肉)にローマ名産のペコリーノチーズをたっぷり幅広パスタFettuccineにからめからめた物。パンチェッタのカリカリとした香ばしさがアクセントです。
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パッパルデッレ(Pappardelle)
 リボン状の10mm以上の幅広い板状のパスタ。イノシシや野うさぎなどのジビエで作る濃厚なミートソースに和えることが多い。パッパルデッレは、イタリアのトスカーナ州でよく用いられるパスタの一種である。幅広いリボン状をしている。タリアテッレに似ているが、パッパルデッレのほうが倍以上に幅広いことが多い。 語源は、イタリア語の「パッパーレ 」とされています。
 
 右写真のパスタは、パッパルデッレのイノシシソース。
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