ジャニコロの丘
トラステヴェレの西側にある小高い丘で、ローマ旧市街を一望で見渡せることから、お散歩や夜景鑑賞の絶好スポットとして、ローマッ子に親しまれています。19世紀末のガリバルディのローマ攻略に参加し、命を落とした兵士を祀る記念碑があり、今でも12時に礼砲が、発砲されています。
<ジャニコロの丘の12時の礼砲>
テベレ河を臨むジャニコロの丘からはローマが一望です。
展望台になっている 広場の下に大砲が隠れています。
毎日、毎日11時半に二人の兵士と上官一人がやってきて、大砲を引き出し、火薬を詰めています。
ドン!12時とともに発砲します。
一瞬の出来事ですが、その音の大きさと空気の振動が体に響いて驚きます。
なんとなく戦争のごくごくごくごく一部をかいま見る気持ちになります。
誰でもが時計を持っているわけではなかった頃には、これで時刻を知ったわけです。当時のローマである旧市街中に聞こえますからね。
誰でもが時計を持っている今、いったい何の役に立つんだろう…
と思いますが、こうした無駄が伝統というものであり、その伝統を持つ地域の風物、アイデンティティの一部になって行きます。
「12時のドン!」を知る人の共通項になって、思い出となって、その地域への愛情にもつながって行くんだと思います。
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